一部の販売店がネット上に流布している「βグルカンが水溶性でないと吸収が悪い?!」というのは、粗悪品なβグルカン製品を有利に見せかける「デマ」だ。
事実として、成分物質としての純粋なβグルカン(ベータグルカン)の物性は「難水溶性」なのだ。これは化学系の教科書にも記載されている曲げようの無い”事実“。
この「難水溶性」とは「水に直ぐには溶けないが、掻き混ぜれば溶ける」ような水との親和性を示す。市販の高純度βグルカンも”本物ならば“、スプーンで掻き混ぜる程度で直ぐに水に溶かすことができる。
逆にこのような性質が見られないβグルカン製品は、βグルカン以外の物質＝不純物が大量に混入しているか、もしくは βグルカン(ベータグルカン)が別の物質に変性されてしまっている可能性が大きいと言える。
親水性の不純物を大量に混ぜ込んだり、βグルカン分子へ簡単に水に解けるような加工を施してしまうことで、βグルカンがβグルカン以外の成分になってしまうのなら本末転倒と言えよう。
つまり、原料の素材に左右されず、純度100%のβグルカン(ベータグルカン)には「難水溶性」の性質があるのだ。ゆえに”本物“の純度の高いパン酵母βグルカンも、水に対しては「難水溶性」の性質を有している。
実際に高純度のパン酵母βグルカンの代表である『オルタスβグルカン85』も水を注いでスプーンで掻き混ぜるだけで直ぐに水に溶かすことができる。
科学的とは言いがたい「水溶性βグルカン」という性質・成分を宣伝広告している製品が何かというと、実態は「水に溶かしたβグルカン」を包装しただけのモノだ。
実は”水溶性βグルカン”をして宣伝されている製品の中身は約98％が水。
これは成分表示を確認すれば解ることだが、つまり機能性成分のβグルカンは製品中に1～2%程度しか含まれておらず、残りの98～99％は水分なのだ。
このような製品を高い金額で購入してもらうために編み出された間違った宣伝文句が、「水溶性βグルカン」という”呼び方”であり、その背景も「(根拠は無いが)吸収性に有利!?」という妄想だったのだ。
どうしても「水溶性βグルカン」が飲みたいならば、安く自作する方法は簡単だ。
高純度パン酵母βグルカンの『オルタスβグルカン85』をコップに投入してから水を注ぎ、少しスプーンで掻き混ぜれば簡単に「水に溶けたβグルカン」->「水溶性? βグルカン」が出来上がりだ。
これなら「水溶性ベータグルカン」が販売されているよりも遥かに安い費用で、遥かに上回る機能性成分の飲み物を大量に作れる。費用面でも、成分品質面でも、汎用性の面でも、高純度のパン酵母βグルカンが総合的に優れていることは明白であろう。
ところで、「βグルカンが水に溶けていること」と「体内への吸収性」には、全く関連性が無い。もちろん摂取するためには、水で流し込む必要はあるが、粉末を水で溶いて飲んでも、カプセルを水で飲んで胃で溶かしても、全く機能性には差が無い。
「水溶性」のデマに加えて「吸収性が良い」と勘違いさせる目的は何なのだろうか。推して知るべし。
そもそもβグルカンの体内への吸収は、水を介在しない。水に溶けたり、油に溶けたりして体内へ吸収されるその他の栄養素とは吸収経路が違うのだ。
βグルカン(ベータグルカン)の吸収場所は小腸である。
小腸の表面で免疫細胞の一種である「マクロファージ」に”接触”すると、捕食・吸収されるのだ。マクロファージとβグルカン分子が接触には、水に溶けているかどうか問題ではなく、すなわち吸収性とも関連が無いのだ。
なるべく多くのβグルカンを小腸へ届け、なるべく多くのβグルカン分子をマクロファージに接触・吸収させることで、βグルカンの体内への吸収量を最大化できる。この単純にして明快な仕組みを実践することで好結果を得られる可能性は飛躍的に増大する。
現在にパン酵母由来のベータグルカンが最も優れたβグルカン製品であることの確認は、中立な海外の研究機関の膨大な実験・臨床試験データで朗かだ。
海外で行われる最先端の研究や論文で用いられるβグルカン製品は、「Baker’s yeast beta glucan」つまり「パン酵母βグルカン」なのだ。大学でも研究機関でも臨床試験に際しては、最も歴史と実績の多い高純度のパン酵母βグルカンを用いる。
企業の資金提供による「お抱え実験」を除いては、「水溶性βグルカン」という機能性成分は1%の「水」で臨床試験する研究機関は無いだろう。
誠実に実験に取り組む研究者なら、品質の広い低純度のβグルカン(ベータグルカン)を選ばないし、科学的に矛盾だらけの「水溶性βグルカン」など検討対象にもならないのだ。優れた品質のβグルカン製品を選んた実験でこそ、成分の最大限の機能性が測れるからだ。
希望への確率が高い製品を選びたいなら、決して「水溶性βグルカン」ではなく、世界が選んでいる「高純度のパン酵母βグルカン」を選択せねばならない。